これはWSUSの運用を続けることで無駄なデータが蓄積されていくことによるもので、データベースの容量制限やメモリ不足であったり、IISのメモリ不足などさまざまな要因が重なることでおきるようです。
以前、このブログ内でも「WSUSのクリーンアップ」という題名で紹介しておりますが、今回はそれでも問題が解決しない場合の対処方法について説明します。
■原因
接続エラーの主な原因は次のようなものが在るようです。
- DBのディスク容量不足によりDBの処理に失敗する。
- DBのメモリ不足によりDBの処理に失敗する。
- IISのメモリ不足によりIISがクラッシュする。
■基本的な対策
この対策は主にDBのディスク容量不足に対するものです。MSのサポート曰く基本的な対策として定期的に行ったほうが良いようです。詳しい内容は「WSUSのクリーンアップ」をご覧ください。
■IISの上限メモリを増やす
IIS内のアプリケーション(WsusPool)のメモリ制限を4GBに増やす。 4GBに設定すればほぼ安定するようですが、それでも安定しない場合はより多く確保してください。
- IISマネージャを起動して左ペインのWSUSのサーバ内にある「アプリケーションプール」を選択します。
- 次に右ペインの「WsusPool」右クリックして「詳細設定」を選択して詳細設定を開きます。
- 詳細設定内の「プライベートメモリ制限(KB)」を4000000(4GB)に設定する。
- 「OK」ボタンを押して設定を反映させる。
■DBの上限メモリを増やす
SQL ServerもしくはWindows Internal Databaseの最小メモリを1GBに増やす。SQL Serverの場合
Windows Internal Databaseの場合
- 管理者権限でコマンドプロンプトを起動します。
- Windows Internal Databaseに接続します。
WSUS 3.0 SP2 の場合
sqlcmd -E -S \\.\pipe\mssql$microsoft##ssee\sql\query
Windows Server 2012 / 2012 R2 WSUS の場合
sqlcmd -E -S \\.\pipe\MICROSOFT##WID\tsql\query
- 次のSQLを実行します。
EXEC sp_configure 'show advanced options',1 GO Reconfigure GO EXEC sp_configure 'min server memory',1024 GO Reconfigure GO
- 次のSQLを実行しrun_value(最小メモリ)が1GBに設定されたことを確認します。
EXEC sp_configure 'min server memory' GO
出力例)name minimum maximum config_value run_value ----------------------------------- ----------- ----------- ------------ ----------- min server memory (MB) 0 2147483647 1024 1024